ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2010年6月7日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信
「自動配車システム」に注目
  50周年迎えた全自無連の進路と課題
         〜藤本國男会長に聞く

 全国自動車無線連合会(藤本國男会長、全自無連)が創立50周年を迎え、今月10日、東京・千代田区のグランドプリンスホテル赤坂で今年度総会に続いて記念式典を開く。全自無連は平成28年5月末日のタクシー無線の全面デジタル化を最終目標に掲げ、今後の具体的な取り組みとして、@低廉な無線機器の提供A補助制度の充実B電波環境の充実Cプローブ情報の有効活用に加え、「自動配車システム」の活用をあげている。藤本会長は「これからは地方の中小零細規模のタクシー事業者にデジタル化を求めていかなければならない。導入・普及にあたっての最大のネックが費用対効果であり、その意味では無線配車業務の無人化を実現できる『自動配車システム』は最適だ」と指摘し、具体的な導入方策について調査・研究を強めたいとしている。また、携帯電話端末を使った無線配車システムについては「せっかく持っている情報ツールが単純に携帯電話端末に切り替わるということは、決して好ましいとは思っていないが、時代の流れであり、いわば当然の話。現行の自営無線に携帯電話の利点を精査し、可能ならば積極的に取り込みたい」として弾力的に対応する姿勢を示した。50周年を機に、藤本会長に全自無連の進路と課題を聞いた。

―まず、全自無連にとってタクシー無線はどのような位置づけなのか、ということからお聞きしたい。
藤本 タクシー無線は今から50年前にスタートしましたが、当時の車載無線器はトランクいっぱいの大きさであり、無線免許の申請手続きも今より厳しかった。それでもあえて無線導入に踏み切ったのは営業効率をあげる、そして利用者サービスの向上のためであり、それがタクシー無線の基本です。

利用者ニーズに応えるため
 これは時代が変わろうとも、いまの供給過剰状況になればなるほどタクシーの効率性、利便性、つまり速く、安全、快適にという利用者ニーズは高まってくるはずですし、それに応えるためのタクシー無線という方向性はまったく変わっていないと思います。
―つまり、タクシー無線はこれからどんどん重要視されてくるということでしょうか。
藤本 考え方としてはそういうことです。その一方で情報技術が進展し、加えて電波法に基づく法体系が整備されてきました。

費用対効果と今後の生き残りを考えれば…
 とくに昭和60年以降は加速度的に通信のデジタル化が進展し、電波をより有効的に、効率的に活用しようという動きが出ています。今、タクシー事業を取り巻く環境は厳しいものがあります。タクシー適正化新法の施行に伴い、各地で地域協議会が発足し、特定事業計画が認定されつつある状況下であるがゆえに費用対効果と今後の生き残りを考えた場合には、デジタル化はより重要になってくるものと捉えています。
 タクシー無線のデジタル化を考えた場合、2つの方向があると思います。一つは、より加速度的に導入に積極的に取り組まなければならないという考え方であり、もう一つは地域によって事情は異なるものの、もう少し考えなければならないというスタンスです。
 ただし、これは現状のタクシー無線を判断した場合であり、将来的に加速度的に情報技術がさらに進展し、より効率的な利用者サービスが求められてくるとなるとどうでしょうか。加えて公共交通機関のタクシーとしての社会貢献や、環境問題にもつながってくる重要な問題だと捉えています。
―とはいえ、これから普及させなければならない地方の中小零細規模の事業者にとってはやはり費用対効果の問題が一番大きい。
藤本 確かにそうした事業者にとっては環境問題も理解できますが、タクシー事業は事業そのものが生き残れるかという状況に直面しています。
 全自無連としては、これを念頭に導入展開していくことが一番重要なことだと思います。全自無連はあくまで任意の事業者団体であり、会員事業者が(デジタル無線を)導入するか、しないかは環境問題に貢献するからと、単なる綺麗事では済みません。
 したがって今後の課題としては、@低廉な通信機器の提供A補助制度の整備B電波環境の充実Cプローブ情報の高度化利用、そして配車業務の無人化を実現する「自動配車システム」の活用をあげたいと思います。
 低廉な無線機器の提供には無線機器メーカー各社の一層の営業努力と総務省による規制緩和が必要です。タクシー無線は全国で20万台の市場しかないことを考えればメーカーとしては利益率が一定なら、30万円の機器よりも50万円のものを売りたいと考えます。しかし、これではデジタル化は進展しません。メーカーにはこの点について引き続き理解を求めて要望していきます。

新たな変調方式で段階的に
 さらに具体的には新たな変調方式の導入があります。これは現行のアナログ通信機をすべてデジタル化しなくても相互通信が可能になるとの通信方法で、例えば、40両保有している事業者がこのうち20台をデジタル化し、残り20台は当面アナログ無線でも対応でき、段階的にデジタル化に移行することを可能にする機器です。
 補助制度の充実は現行のNEDO(独立行政法人新エネルギー産業技術総合開発機構)による補助制度の改善および新たに経済支援の創設など。また、電波環境の充実については基地局アンテナの高さ制限の緩和、タクシー事業以外に付帯事業に対するタクシー無線の適用などで総務省に電波関係審査基準の緩和を求めていきますが、これについては近く方向性が示される状況にあると聞いています。

プローブ情報で社会貢献
 4番目は現在一部無線グループが取り組んでいるプローブ情報の高度化利用などです。プローブ情報はGPS―AVMデータをコンピューターに取り込むことで道路渋滞情報などとして提供するものですが、1年366日・24時間稼働するタクシー車両からの情報が最も優れているとされています。
 現行では実車・空車が車両が滞留しているか、していないかなどで道路の渋滞情報を判定しているだけですが、例えば車両がワイパーを動かしている情報からは局地的な気象情報にも転用でき、プローブ情報を取り込むとの観点からの無線機器の開発も考えられます。

自動配車システムと共同化
 そして「自動配車システム」の活用です。配車依頼の電話などを自動的に該当車両に転送する、いわゆる無人化システムですが、デジタル化の最大のネックは費用対効果であり、それは突き詰めると人件費問題になります。乗務員だけでなく、同時に無線配車業務に係わる人件費負担で、「自動配車システム」はそれを軽減させることができます。もっとも、システムにはある程度の台数が必要なので、無線の共同利用にも絡んできますが…。
 ご承知の通り共同化については事業者理解が思うようには進んでいません。理解が得られない背景には個々の事業者に依然として「囲い込み」の発想があるからだと思います。
 要するに「同じ周波数を使っていたら他社にお客さまを取られる」と懸念があることですが、デジタル技術によりサーバーを介し、情報を別々に振り分ける技術開発が進んでいます。無線配車室に一日中張り付き、旅行にも行けない状況を解消できます。中小零細事業者にこそメリットのあるシステムだと思います。
―新しい無線配車システムとして携帯電話を活用したシステムが登場しました。全自無連としてのスタンスはどうでしょう。
藤本 せっかく持っているタクシー無線という情報ツールが単純に携帯電話に切り替わるということは決して好ましいとは思っていませんが、現実に時代の流れをみれば(携帯電話による配車システムは)当然出てくるべき問題でしょうね。
 全自無連としては現行の自営無線システムに携帯電話の利点を精査し、可能であれば積極的に取り組みたいとの考えを持っています。通信技術委員会の今年度の重要課題として整理することにしています。
―最後に50周年記念総会・式典に向けてメッセージをお願いします。

創立時の原点に戻って
藤本 情報通信分野は日進月歩ですが、全自無連はこれからも陸上移動通信の先進的な役割を果たしていきたいと思います。
 50年という歴史と伝統を踏まえ、会員目線で心を新たに創立時の原点に戻って取り組んでいきたい。
―どうも有り難うございました。(6月2日収録)
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No353. 6月7日号 ニュースヘッドライン
■50周年迎えた全自無連の進路と課題  藤本國男会長に聞く
■タクシー無線50年の歩み 
■タクシー無線誕生の記  全自無連・高野将弘顧問が回顧
■無線グループの集約・再編を問う  榎元紀二郎副会長インタビュー
■「電波の日」記念表彰  坂本克己副会長らを総務大臣表彰
■タクシー配車の大変革  IVRシステムがもたらすもの
■いよいよ本番!大阪の減・休車  大タ協「申請開始日」へカウントダウン
■逆風下で活性化に取り組む  個人タクシー業界
■事故件数が3割減、損害支払い金額激減  足立タクシー「プロジェクトAA−2010」
 
速さ+確かさ
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Faxpress 関東版

■ 地域協」再開の準備指導へ
      減・休車等の進行状況検証
             東京業界、地域計画のフォローアップ

【 東京 】東京業界では、東旅協幹部事業者を中心に、地域協議会の再開と、そこでのタクシー適正化新法の執行状況=減・休車等の実施状況及び実施見通し、特定事業計画のメニューの実施状況などのフォローアップなどが課題として浮上しつつある。
 都内では、特別区・武三交通圏、北多摩、南多摩、西多摩の3交通圏が特定地域に指定され、特区・武三、多摩3交通圏がそれぞれに地域協議会を設置して、タクシー事業の諸課題について議論してきた。4交通圏で地域ごとに地域計画が立案されたほか、各地域協議会に関東運輸局が提示した適正車両数も参考にしながら、個々の事業者が特定事業計画の認定申請を行ってきた経緯がある。
 特別区・武三交通圏ではすでに認定特定事業計画に基づき、事業再構築に係る減車・休車の届出が進んでいる。一方で、同地区の場合、そこに至るまで、東旅協などで全事業者代表者会議を2回にわたり開催し、激しいやり取りもあったことや、現在も多くの事業者が20%前後の事業再構築を実行中とはいうものの、非会員を中心に特定事業計画の未提出事業者があること、事業再構築の取り組み事業者にも濃淡があることは否定できず、行政からのさらなるインセンティブ、ディスインセンティブの具体的提案もまだない中で、事業者間の公平と納得感を得るためにも、中間報告的なフォローアップの必要性が幹部事業者の間では認識され始めている。
 ただ、都内4交通圏の地域協議会はいずれも、関運局の神谷俊広局長が会長を務めており、今のところ地域協の再開について公式なアナウンスはない。東旅協側としては、特定事業のメニューの実施状況などの把握も進めつつ、行政とも相談して地域協がいつ再開されても良いように準備することになりそうだ。また、事業再構築については、これまでのところ11月を目途に減・休車計画を完了することとなっていたことから、最終的な地域計画の趣旨に基づく特定事業計画の実施状況確認は年末以降になるものとみられる。
〔6月5日関東版掲載〕  <バックナンバー一覧へもどる>

2010年6月5日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「地域協」再開の準備指導へ/減・休車等の進行状況検証/東京業界、地域計画のフォローアップ
【 東京 】藤本会長の続投を承認/関無協・理事会開く
【 東京 】減・休車の完全実施を/三交労が東旅協に要望書
【 東京 】日交G本社が移転
【 東京 】「吉祥寺ルール」徹底を/東旅協 武・三支部
【 東京 】8月5日から自主規制へ/吉祥寺駅周辺
【 東京 】地球温暖化ロードマップ/全タク連が環境省に意見書
【 福岡 】携帯配車「モタク」スタート/第一交通産業が北九州等で
【 横浜 】107社が提出、減・休車344両/京浜地区の特定事業計画
【 東京 】特定事業の無線強化が奏功/月島自動車、4月は5%増収
【 東京 】新理事長に吉田氏/日個連都営協・城北支部
【 東京 】足立支部の新理事長は黒木氏
【 横浜 】関運局、日興自動車を事業停止処分
【 東京 】23区はリッター81.0円/5月のオートガス市況調査
※東京の増減車情報
 
2010年6月4日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】政務三役、党人事に強い関心/道運法再改正論議に影響も/鳩山首相、小沢幹事長辞任で東京業界
【 東京 】交通基本法に関心を/全福協・漢会長が注意喚起
【 東京 】今後も「3.28通達」適用/国交省、運改対応で通達
【 東京 】「特定事業計画」申請率99%/特区・武三地区の東旅協会員事業者
【 東京 】優良乗り場の入構法議論/タクセン・乗り場運営委
【 東京 】連休分散化で説明会/関運局・観光庁
【 東京 】自動配車システムの活用促進/全自無連・藤本会長インタビュー
【 横浜 】適正需給の確立などを要請/ハイタク労働6団体が局交渉
【 東京 】20%減車、労使で完遂で/自交東京・飯沼委員長
【 東京 】事故損害支払金2年で8割減/安マネ効果で足立タクシー
 
2010年6月2日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】道運法再改正へ年内に骨子案/国交省、公取委とも意見交換/民主党議連WTが第1回会合
【 東京 】辻元副大臣が辞任
【 東京 】社民の連立離脱「大勢に影響ない」/全自交東京・藤野委員長
【 東京 】坂本・全自無連副会長ら/「電波の日」総理大臣表彰
【 東京 】東京無線、川村理事長再任/新副理事長に堀越氏
【 東京 】共同無線は9社体制に
【 東京 】東旅協・労務政策研が全体会議
【 東京 】環境にやさしい交通体系/民主党推進議連がヒアリング
【 東京 】LPG6月CPは大幅下落
【 東京 】タク事業者も参加して総会/町田市観光コンベンション協会
【 東京 】東個協、常任理事の担当決定
【 東京 】早坂理事長を再任/日個連・石神井個タク協組/板橋支部も横山理事長再任
【 横浜 】第18回KLUフェスティバル開く
【 名古屋 】減・休車は41社448両/名古屋交通圏・中間まとめ
【 広島 】広島交通圏の特定事業計画認定
【 高松 】金比羅タクを車停処分
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Faxpress 関西版
新社名「未来都」丸型アンドンで
         三菱タクシーからイメージチェンジ

【 大阪 】三菱タクシー(本社・門真市)は8月1日を目処に社名を「未来都(みらいと)」に変更する準備を進めているが、社名変更と同時にアンドンも様変わりすることが同社幹部の話で分かった。
 同社は現在、長方形の黄色いアンドンだが、新しいアンドンは丸型となり、中央に「未来都」と漢字で表記され、その下部に「MILIGHT」とローマ字表記も入る。ブルーのアンドンから黄色い明かりが輝き出し、漢字の「未来都」の表記も黄文字となるようだ(『週刊交通界21』5月31日号で紹介のロゴマークと同様)。丸型アンドンは日本タクシーより大きく、ワンコインより小さい、さくらタクシーぐらいの大きさになる。
 5月21日には新運賃640円での営業がスタートしたが、8月からは制服・制帽も一新、社名も変更、そしてアンドンも刷新されるため、これまでの三菱タクシーとはかなりのイメージチェンジを行うことになりそうだ。創業50周年という佳節を迎えるのを機に、「心新たに生まれ変わる」と予告していたように、2カ月後に迫ってきた新社名「未来都」で新たな時代のスタートとなりそうだ。
〔6月5日関西版掲載〕<バックナンバー一覧へもどる>

2010年6月5日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】新社名「未来都」丸型アンドンで/三菱タクシーからイメージチェンジ
【 奈良 】奈タ協が「待った」で、結論持ち越し/奈良市域交通圏の地域計画
【 和歌山 】普通車一本化で公示/和歌山・紀南の運改申請
【 大阪・神戸 】指導通りで修正申請/500円却下のはくろ観光バス
【 大阪・神戸 】神戸エムケイが運賃継続申請/兵タ協は訴訟検討
【 京都 】京聯自動車が20両の減・休車へ/株主総会了承、減・休車率13.3%
【 大阪 】協議会再開への支援訴え/枚方市駅南口、河北7労が行政と懇談
【 大阪 】乗務員負担の軽減、廃止など/大阪相互タク労組が春闘妥結
【 神戸 】淡路の運改は4社目が申請
【 大阪 】労働行政巡る法令順守で注意呼びかけ
【 奈良 】修学旅行生対策を追加/奈良市域の地域計画
【 神戸 】神戸相互労組、新書記長に雪岡氏
【 大阪 】近運局、法人1社を車停
【 東京 】大阪市はリッター73.3円/5月のオートガス市況調査
※大阪、京都の増減車情報

2010年6月4日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】道運法再改正への影響を懸念/“小鳩”辞任でタクシー業界幹部/民主党の役員人事に強い関心
【 大阪 】「ともに血を流して」/大タ協「特定事業計画」説明会
【 大阪 】500円却下の個人1者が修正申請/法人3社はギリギリまで態度保留
【 京都 】労組とは別に訴訟の動きも/伏見タクの分割譲渡巡って
【 大阪 】チャブリ行為排除で意見交換/自交大阪の要請受けタクセン
【 神戸 】兵協の新理事、監事決まる/副理事長に吉川、枝松両氏
【 大阪 】全自交大阪、3単組の春闘妥結
【 大阪 】佐野南海労組・堀川委員長が辞任/体調不良、自交大阪副委員長も
【 大阪 】60歳以上6割、70歳以上は1割に/大阪の乗務員
 
2010年6月2日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】会長、筆頭副会長が足並み/大タ協、特定事業計画10日提出へ
【 神戸 】減・休車「消化せざるを得ない」/兵協・橘理事長、3000両割ると予測
【 東京 】「同一運賃」等で公取委と意見交換へ/民主党議連WT、年内に道運法再改正の骨子案
【 大阪 】「EVタク」申し込み案内へ/府助成事業で大タ協
【 神戸 】淡路の運改申請始まる
神戸 】神戸相互労組が定期大会
【 東京 】坂本・全自無連副会長ら/「電波の日」総務大臣表彰
【 東京 】LPG6月CPは大幅下落
【 大阪 】500円却下の個人2者が修正申請/法人2社は月末まで延伸
【 京都 】駐停車マナー向上へ/マネジメント会議が正式発足
【 東京 】環境にやさしい交通体系/民主党推進議連がヒアリング
【 神戸 】兵タ協・渡邊相談役が死去
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