ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2017年10月9日

    交通界WebNews
最新号ニュース
発行物について
購読のご案内
採用情報
会社概要・沿革
広告のご案内
 










「週刊交通界21」毎月4回情報発信

「ローカルルール」撤廃でどうなる?
 地域交通巡る自治体とバス・タク業界の壁

 内閣府が今月13日に開催した地方分権改革有識者会議の提案募集検討専門部会と地域交通部会の合同会議において、全国の都道府県や市町村等からの提案に対し、国土交通省が示した回答の中身については、本紙ファックスプレス関東版10月18日号で詳細を報じた。結論としてボランティア団体や企業からの持ち込み車両について故障等の突発事態に応じてタクシーなどの緑ナンバー車両を代用とすることを認めることになったほか、地域公共交通会議等での議決方式について、必ずしも全会一致でなくとも参加者の過半数による議決で可とすることを確認し、その旨地方運輸局や支局、さらに自治体等に周知徹底することになった。市区町村が主催する自家用自動車有償旅客運送を承認するための運営協議会ともども、その議決のあり方は、「ローカルルールの壁」として知られてきたことだが、その弊害が改めて自治体等により指摘され、壁が撤廃されることになったものだ。自治体側の要望からどのような壁があったのか、改めて紹介してみることにした。

 自治体側からの提案は概ね別表1(略)のように集約される(ファックスプレス関東版10月18日号で既報)。このうち、市町村運営有償旅客運送における持ち込み車両の使用を可能とすることについては、先般国交省通達により可能となっており、措置済みとの位置づけになる。市町村財政が窮迫する中で、自治体では市町村運営有償運送で車両故障等の突発時に備えて予備車両を保有する余裕がないことなどから、委託先事業者(バス・タクシー事業者)の保有する緑ナンバー車両を自家用自動車として代用することを求めていたもので、今回の合同会議を通じて、国交省はこの点についても使用可能とする旨を明確にすることにしている。

貨客混載の対象地域拡大は先送り
 貨客混載についても国交省では通達の制定で、9月から過疎地に限って実施可能としたばかりだが、自治体側の要望では人口3万人以下などでは適用範囲が狭すぎるとしており、その背景には、自治体合併の進行により1市町村の面積が人口の割には非常に広くなっているとの現実を指摘し、一層の規制緩和を要望したもの。国交省では、何しろ貨客混載の新通達が9月1日から施行されたばかりなので、「運用実績を見た上で判断したい」として、要望全体については措置済みで、もう一段の規制緩和要望に対しては運用実績を見た上での検討事項として先送りすることで妥協を図った。
今回の本欄でも特に重視したのが、要望事項の3〜4項目目であり、自家用有償旅客運送のNPО団体登録承認に当たっての市区町村主催の運営協議会などでも見られたローカルルールの壁撤廃である。
 地域公共交通会議では主に路線バス撤退後の地域住民の足の確保について、既存バス事業者を含む旅客自動車運送事業者や住民代表、関係自治体等による合意を基に、後継輸送体系を決めるものだが、例えば合同会議の地方からの提案個票によれば、兵庫県や洲本市(同県淡路島)からは次のような提案・意見が寄せられている。

料金設定で折り合わず…
 曰く、「コミュニティバスの導入に係る許認可に当たっては、地域公共交通会議において既存バス事業者との意見を調整することとなっているため、運行時間帯の制限や割高な料金設定になるなど、地域住民が望まない結果となっている場合がある」との現状を訴え、具体的な支障例として「洲本市では、コミュニティバス導入のため、地域公共交通会議を2016年度中に3回開催した。しかし、料金設定について既存バス事業者と市町の意見が折り合わず、会議が紛糾した結果、やむなく運行時間帯の制限や路線バスの約3倍の運賃設定をすることとなり、また、定期券の共通化も実現しなかった」「コミュニティバスは既存バスの休廃止に伴う交通空白地の解消を図るために導入するものであり、コミュニティバス導入に当たっては地域公共交通会議での既存事業者との合意は原則不要だと考える」などと主張している。
 また、茨城県ひたちなか市や和歌山市からも同様に、「本市において導入している地域バスは、路線バスの撤退による交通不便地域に導入しているが、一部区間が路線バス撤退事業者のバス路線と競合するため、その区間での乗降は上記バス事業者の反対により地域公共交通会議にて認められていない。〜中略〜 地域公共交通会議で反対があり合意形成が得られず、結果、地域住民の利便性の確保がより困難となっている。地域公共交通会議で過半数の賛成があれば認められるよう許認可の規制緩和が必要である」と窮状を訴えた上で提案している。

「過半数」の規定と現場の運用
 これらの要望に対して国交省側ではこれまでにも、地域公共交通会議での意見調整について「協議を行うに当たっては、関係者間のコンセンサス形成を目指して、十分議論を尽くして行うものであるが、議決方法はあらかじめ設置要綱に定めることとしており(*ガイドラインによる)、その具体的な方法は、当該地域において適切に定められるものである。現に、全国の複数の地域において『交通会議の議決方法は、出席者の過半数で決する』と規定されている」と答えてきたという。
 こうした国交省のこれまでの回答に対して、一連の要望側自治体では、「これまで自治体は地方運輸局・支局から地域公共交通会議で合意するよう指導を受けてきた。この度の国交省回答の内容について、地方運輸局・支局に改めて周知して欲しい」と再要請するとともに、併せて「法令上、地域公共交通会議で合意が必要な事項や書面決議が可能な事項については、地方運輸局・支局によっては対応が異なることがないよう、改めて通知いただきたい」との要望をも示している。
 一連の要望内容から、地方運輸局や運輸支局によっては地域公共交通会議での合意形成を「全会一致による合意」と読み替えて関係自治体等を指導してきた実績あるのではないかという気配を強く窺わせる。こうしたやり取りを経て、最終的に国交省側では、「地域公共交通会議の協議事項については、『地域公共交通会議で合意をとることが法令上必要とされている事項』と『法令上は地域公共交通会議で合意をとる必要はないが、合意をとることが望ましい事項』について整理し、地方運輸局に周知する」などとしたほか、「地域公共交通会議の議決方法について、1次回答の内容について、地方運輸局等に周知する」などとし、改めて過半数の議決も可能とするにはあらかじめ設定要綱に規定しておけば良いことなどの周知を図る旨を明らかにした。
 乗合バス事業者が路線撤退したためにその後継輸送をどのようにするかを議論する地域公共交通会議で、その撤退事業者そのものが障害になって十分に地域住民のニーズに応えられない構図が浮かび上がる。会議の全会一致原則は必ずしも法令によって担保されたものではないが、「合意形成を図る」との文言から、地方運輸局・支局によっては実質的に全会一致を求めていたのであろう。これでは、バス路線廃止後に、タクシー事業者が代替輸送機関として乗合タクシーを提案してもバス事業者に阻まれる可能性もあったということになる。

ローカルルールに寄りかかっていては
 一方、タクシー事業者もNPO有償運送の登録承認に当たって、市区町村主催の運営協議会等でローカルルールの壁の側に回っていたことも少なからずあったことと想像される。こうした足の引っ張り合いが白タク・ライドシェア解禁、合法化への下地となりかねないことに、そろそろ気づかなければならない。(了)

No.699  10月23・30日合併   主な内容
■巻頭人物  :茨木 不尽彦氏(国際労働組合前委員長)
気になる数字 :8県・11市町村 〜自家用有償旅客運送の指定都道府県・市町村
トピックス
:「ローカルルール」撤廃でどうなる?
   〜地域交通巡る自治体とバス・タク業界の壁
:ライドシェアの雄がタクシー事業者との協業を呼びかけ
:「ウーバータクシー」神戸でも 〜淡路島での説明会から10日余りで「導入」宣言
:「協業路線」確認した 
   〜ウーバージャパン・高橋社長と会談の日本城タク・坂本社長
:<データ> 東タク協・9月原計輸送実績 〜特区・武三、新運賃で初の日車営収減
:今こそ労使の垣根を取っ払え!
   〜白タク・ライドシェア問題で庭和田・自交総連副委員長
:地域の課題解決へ 〜乗合タクシー「体験利用会」(神戸市東灘区)
:東京の玄関口にふさわしいタクシー乗り場に 〜乗車時間短縮等で実証実験
:富士通テンが先進運転支援システム出展、新製品も 〜東京モーターショー
■東西往来
:怪しいと感じたら遠慮なく110番 / ジャパンタクシー、いよいよ出発!
■この人この言葉
:神田 康裕氏 / 菊池 和彦氏 / 田村 幸久氏 / 長谷川 相徹氏
■シャッターチャンス
:「世界一」のタクシーどこへ? / 「全体の利益」を何と心得る!
:果たしてタクシー協会に…  / たしかにドライバーは受難だが
<Topへもどる>
速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
「ちょいのり需要」43%回数増
  初乗り短縮、日車営収全体に一定の効果
    関運局、制度評価は時期尚早

【 横浜 】関運局の森龍平・自動車交通部長は18日、定例会見の中で東京都特別区・武三地区における初乗り距離短縮運賃の実施状況や事前確定運賃、相乗りタクシーの実証実験についてコメントした。初乗り短縮については累計での近距離輸送回数増大と日車営収全体に一定の効果を認めつつ、制度への評価は時期尚早との見方を示した。事前確定運賃の検証結果については本省で取りまとめ中だとしたほか、相乗りタクシーの実証実験についても本省において準備中で、関運局における申請受付期間などの設定も未定だと説明した。
 初乗り距離短縮運賃については、1月末のスタートから6月までの約5カ月間にわたる原価計算対象事業者27社中19社のサンプル調査結果によれば旧初乗り運賃の730円以下の輸送回数が前年同期比20%増となっているほか、410円以下の部分では同43%増となっていること、日車営収全体では同期間中、約3%の増収だったとした。9月の原計事業者輸送実績でも輸送回数全体で4%増、日車営収でほぼ横ばい(*0.1%減)と同様のトレンドが続いていると説明した上で、「近距離利用者は相当程度増加している。一定の効果が読み取れるが、やはり期間が短いので、まだ評価するのは難しい。今後、中長期的に輸送実績を集計して検証を進めたい」と述べた。1月末〜3月までの第1四半期と4〜6月の第2四半期で輸送実績の動向に大きなトレンドの違いは見られないとも付け加えた。
 初乗り距離短縮・運賃組替えに由来する利用者からの苦情動向についても森氏は「8月1日から10月10日までの期間では利用者から東京タクシーセンターへの苦情はなかった」とし、制度そのものは利用者にある程度浸透したことをうかがわせた。
 8月7日から10月6日まで同地区で実施された事前確定運賃実証実験について森氏は、「参加事業者に報告を求めた期中の輸送実績と前年同期比のデータ、利用者へのアンケート結果について本省において検証している。制度のあり方や検証方法、結果の公表のあり方などを含め併せて本省で検討する。具体の数値等についてはまだ聞いていない。いつ頃公表できるかなども未定だ」と述べた。
 年度内の実施が予定されている相乗りタクシーの実証実験について森氏は、「現在、準備を進めているところであり、9月29日には東タク協会員事業者を対象に本省が説明会を開いた。利用者が単独で乗車するよりも割安感を出しつつ、アプリを使って事業者側の生産性向上も図るものだ」とした。実施内容は来年1月下旬から3月下旬頃まで、特別区・武三地区において実施し、道運法21条に基づく乗合事業許可取得が必要なこと、アプリ上で複数の乗合利用者をマッチングすること、運賃は事前確定方式となることなどの概要を説明した。申請受付期間などは「未定だ」とするにとどめた。
〔10月21日号関東版掲載〕  <Topへもどる>

2017年10月21日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「ちょいのり需要」43%回数増/初乗り短縮、日車営収全体に一定の効果/関運局、制度評価は時期尚早
【 東京 】帝都自交が米アプリと提携へ/アウトバウンド向けサービス 
【 東京 】都内にマンション型独身寮/帝都自交が新卒乗務員向け
【 サンフランシスコ 】グーグル親会社がリフトに出資へ/10億ドル、ウーバーから乗り換え
【 東京 】定額運賃変更のステッカー/都個協、当該事業者に要請へ
【 東京 】都営協・中島理事長「客選び行為」/羽田定額運賃の変更批判
【 東京 】優良管理者表彰と講習会/東京ハイタク交通共済
【 東京 】9月末現在1万2892人/都個協、5月以降207人減
【 東京 】11月は石神井公園駅に指導員も/街頭指導会議、来年2月までの日程
【 横浜 】埼玉県南中央の特定地域計画認可
【 東京 】インフラ全般の協力で協定/国交省、米運輸省と覚書 
【 横浜 】山手地区に観光タク専用駐車場
【 東京 】「入って良かった」職場に/再任の東洋交通労組・菊池委員長
【 東京 】おもてなし英語編をリリース/イングリッシュセントラル社
 
2017年10月20日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】インバウンド需要増大への対応など/実証実験踏まえたサービス多様化にも意欲/河田・関運局長が就任の抱負
【 横浜 】海外子会社利用の年金過少納付/関運局「道運法では処分不能」
【 横浜 】羽田定額運賃、変更届は42人/関運局「丁寧な説明を」
【 東京 】ライドシェアの実態を利用者に/再任の全自交労連・伊藤委員長
【 横浜 】15地区中14地区で実働率低下/ 関運局管内・9月の原計輸送実績
【 横浜 】神タ協、フェリス女学院と協定へ/今年度は外国人対応のパンフ作成
【 東京 】LPG先物市場は安定/原油市場の動向に注意
【 東京 】石神井公園駅乗り場の入構要請/街頭指導会議、苦情受け周知徹底
【 東京 】全支部事務所に検知器/飲酒運転再発防止で都個協 
【 東京 】一般産業労働者との格差委是正を/毎日タクシー労組・定期大会
 
2017年10月18日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】過疎地外の貨客混載は当面見送り/市町村有償運送、突発時のタク代用容認/内閣府合同会議ヒアリングで国交省
【 ロスアンゼルス 】ソフトバンク&ウーバー/来週にも出資で合意へ
【 ロンドン 】ハイヤー配車事業の更新却下巡って/ウーバーが治安裁判所に提訴
【 東京 】法人の交付数、9カ月連続で減/多摩地区の運転者証等交付状況
【 東京 】北里・新委員長が就任/国際労組・定期大会 
【 東京 】全タク連は労働条件改善示せ/自交総連定期大会で城委員長
【 東京 】毎日タクシーが防犯講習会/中労研、中労協メンバーも見学
 
2017年10月14日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】特区・武三、新運賃で初の日車営収減/輸送回数の上昇幅に鈍化傾向/東タク協・9月原計輸送実績
【 東京 】法人乗務員3カ月ぶり増加/東タクセン、運転者証等交付状況
【 東京 】「スマホdeタッくん」の今後/東タク協特別委が議論再開 
【 東京 】東京駅八重洲口乗り場で実態調査/関運局、スムーズな複数台乗車へ
【 東京 】職員・整備士など32人を表彰/東タク協三多摩支部
【 東京 】交運労協が結成30周年式典/ライドシェア反対署名さらに
【 横浜 】京浜交通圏の適正化効果に期待/全自交神奈川、再任の水野委員長
【 横浜 】都市型ハイヤーの新規許可 
 
2017年10月14日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】日交G、3カ月連続40万回超/1車当たり回数も112回でトップに/9月の都内配車回数実績
【 東京 】東京五輪仕様のナンバープレート
【 東京 】全タク連・技術環境委で協力要請
【 東京 】羽田定額運賃の一部除外/個タクの変更届、拡大の様相
【 大阪 】ウーバーJPN「今後はタクと協業」/日本城・坂本社長が高橋社長と会談 
【 横浜 】専用乗り場候補で意見交換/神タ協横浜支部・東横線沿線部会
【 新潟 】特定地域計画の「不認可」訴訟/弁論開始、新潟交通圏の構成員2社
【 横浜 】関運局、譲渡譲受1件認可
 
2017年10月13日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「合戦中に背後から矢」/タク事業者の白ナンバー有償運送提案/全タク連正副会長会議、川鍋会長が遺憾の意
【 東京 】特区・武三で初乗り短縮効果/東タク協・8月全社輸送実績
【 東京 】3日間で4000人受講/東京無線、タワーリーダー講習会 
【 東京 】優良乗務員67人を会長表彰/全タク連、無事故違反・善行など
【 福岡 】黒土氏が北九州市に1億円の寄付
【 東京 】関東自交労組が定期大会  
【 横浜 】31日に地域公共交通セミナー/乗合タク運行10年の秦野市
【 東京 】チケット改ざんの組合員除名へ/東個協、23日に臨時総代会
【 東京 】個タク事業者が飲酒事故で逮捕/今年3件目、釈放後に廃業届 
【 東京 】日交労、伊藤委員長ら4役再任/定期大会来賓に国際労組委員長も
【 横浜 】車停は法人12件、個人2件/関運局、9月のハイタク行政処分 
<Topへもどる>
 
速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関西版

大手事業者は意見開陳を
    大タ協理事会で三野会長、改めて運賃改定に意欲

【 大阪 】大タ協の三野文男会長は20日の理事会冒頭あいさつで、改めて運賃改定に向けた意欲を示し、7割ルールを念頭に大手事業者に「ぜひとも積極的な意見を発していただきたい」と呼びかけた。
 大阪の現行運賃について三野氏は、消費税転嫁を除いて1995年12月以来改定が行われず、全国各地域から「2周遅れ」であるのに加え、全国的に例のない5・5遠割を大多数の事業者が採用していることから「キロ当たり運賃は全国主要都市の中で最低位にある」と、強い問題意識を示した。その上で、経営委員会による5月の意見交換会に続いて、11月9日に運賃討論会を開催するとし、積極的な意見の開陳を求めた。
 また、大阪市域交通圏の特定地域計画認可を受け、事業者計画の提出書面などを18日付で送付したとし、6カ月以内の認可に向けた申請準備を促した。シェアリングエコノミーを巡る政府の動きでは、規制改革推進会議が当面の重要事項として打ち出した「利用者ニーズに応える新たなタクシー等の移動サービス実現」の議論を注視する必要があると指摘。
 関西空港などの中国系白タク問題では、「運賃収受が現認できないので、道路交通法の取り締まりに留まっている。一度取り締まりを実施して以後は巧妙に違反摘発場所を避けて白タクを続行している。道運法の想定外のことであり、税法、労働法、自賠責保険法等においても既存タクシーとの比較において矛盾する点を多く内包している。政治に働きかけて秩序を回復させることの必要性を痛感する」と述べた。
 また、9月7日に死去した藤原悟朗・最高顧問(前会長、駒姫タクシー会長)に旭日双光章が授与されたと報告し、お祝いの言葉を述べた。

〜弁済問題、2時間費やすも進展なく
 この日の理事会は三野氏の提案で、横領事件の弁済問題について先議。前回の薬師寺薫・最高顧問の質問に対し、この日出席した薮内俊輔・顧問弁護士が回答してやり取りを行った。薬師寺氏の指摘に対し薮内氏は、自身がまとめた調査報告書の内容すらあいまいな答弁を繰り返し、経理処理の流れで「会長は、決裁印を押印」という部分に会長の重大な責任があると指摘されても「池田(元・経理部長)さんに払う決裁はしていない」などとし、「ペテン答弁」(薬師寺氏)で、あくまで会長責任を認めなかった。
 また、山根成尊理事の質問である6月理事会と総会で弁済額が承認されたという事実の確認で、三野会長は議事録掲載資料を使いつつ「理事会で承認された」と結論したが、納得は得られず、道野隆・経営委員長からも「それなら前の理事会で、また薬師寺・最高顧問と会う前になぜ言い切らなかったのか」との指摘も受けた。
約2時間、横領問題の議論を報告事項より先行させたが、平行線で決着は見えぬまま閉会した。
〔10月21日号関西版掲載〕 <Topへもどる>

2017年10月21日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大手事業者は意見開陳を/大タ協理事会で三野会長、改めて運賃改定に意欲
【 大阪 】関空の白タク対策で立て看板など
【 大阪 】故・藤原悟朗氏のお別れの会
【 京都 】ウーバーの「協業」宣言に慎重姿勢/京タ協、大江・多田両副会長
【 神戸 】淡路島以外の郡部は無関心?/「ウーバータクシー」めぐって
【 神戸 】雇用形態が破壊される恐れ/全自交関西・北坂委員長が警告
【 大阪 】「もずやんタク」プレゼント企画
【 京都 】業界外の地域協構成員は賛意/京タ協理事会、運賃改定で報告
【 京都 】乗務員の路上喫煙で苦情急増/京都市が市長名で注意文書
【 大阪 】ジャパンタクシー納入前に/関協、アンドンの設置法確認
【 大阪 】ヨンノ交通が廃業へ/サンキュータクに全部譲渡 
【 大阪 】インバウンド対応は外国人運転者で/珊瑚G・山根代表「雇用要件緩和を」
【 神戸 】神明タク、役員変更届
【 神戸 】オリエンタルタク、役員変更届
【 大阪 】壽5両→ワンコインドーム、認可
【 大阪 】扇弘6両→スターハイヤー
【 京都 】個タク事業者講習会、25日
【 名古屋 】オートコンポなど出展/「メッセナゴヤ」11月8日から 
 
2017年10月20日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 神戸 】「ウーバータクシー」神戸でも/兵タ協理事会で山陽タクが「導入」宣言
【 神戸 】滝本相談役「躊躇すべき理由ない」 
【 大阪 】大阪市域の事業者計画/今週中にも第一号申請?
【 大阪 】カード決済ンオンライン化へ/タクセスがWG設置して検討 
【 神戸 】対象地域で住民アンケートへ/養父市の自家用有償運送検討会議
【 神戸 】運賃問題で全事業者アンケート/兵タ協神戸・阪神間支部
【 大阪 】日交・澤社長と懇談も/東西「女性の会」が交流親睦会
【 大阪 】ふれ愛交通を優良事業所表彰/高年齢者の積極雇用など 
【 東京 】LPG先物市場は安定/原油市場の動向に注意
【 大阪 】中国系など外国人運転者の養成を/業界の白タク対策で労組幹部
【 神戸 】先進運転支援システムなど/富士通テン、東京モーターショー出展
【 神戸 】ドラレコ内蔵「録ナビ」など/富士通テンがカーナビ新モデル
【 神戸 】LPG車などエコカー展示/神戸カーライフ・フェスタ
 
2017年10月18日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】優良事業者制度、専用乗り場など/大タ協、活性化特委で東京参考に検討着手
【 神戸 】神戸市域は60代後半が24.5%/9月末の運転者証交付状況
【 京都 】舞鶴で「地域見守りカメラ」/市がタクシーのDR導入助成
【 和歌山 】和歌山地区委員長に豊田氏/和歌山県タク輸送協議会
【 大阪 】沖縄視察で理事会は欠席/日本城・坂本氏「冷静な議論を」
【 大阪 】役員定年でも任期全うへ/大阪ハイタク連合会・定期大会
【 大阪 】トラブル対応で意見交換/ヤマト交通労組・定期大会
【 神戸 】違法駐車追放強化運動/神戸市が11月1日〜10日
【 神戸 】兵タ協、専門委員の変更
【 大津 】滋賀県が「ご当地プレート」案/事業用は白地に緑の縁取り
【 大阪 】近運局、個タク譲渡譲受8件認可 
【 大阪 】近運局、バス17社を無事故表彰
【 大阪 】中核リーダー研修会/全個協近畿支部が11月1日
【 大阪 】自交大阪、11月に定期大会 
【 大阪 】第2回中国語・韓国語研修/インタク認定に向け今月31日
【 大阪 】バス・タク事業者対象に/大阪でグリーン経営認証講習会 
【 神戸 】第2回公共交通勉強会/兵庫県が11月17日開催
 
2017年10月14日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】ウーバーJPN「今後はタクと協業」/日本城タク・坂本社長が高橋社長と会談
【 大阪・京都 】「行き着く先は自家用運送」/「ウーバータク」業界側は懸念
【 神戸 】自家用拡大懸念も反対できず/ウーバータク、兵タ協幹部事業者ら
【 神戸 】北区五葉地区でコミュタク/神戸市地域問題検討会が方針 
【 京都 】加茂タクシーが宇治で乗合タク
【 神戸 】得意先紹介キャンペーン/兵協、上半期は31件
【 大阪 】白タクに劣るようなら「守れない」/タクシーのマナー巡って大阪府警
【 大阪 】「接客態度」に厳しい目/全個協近畿支部・お客様カード
【 大阪 】活性化分科会、23日に開催/大阪市域特定地域協議会
【 神戸 】キクヤ交通、さらに1両先行減車
【 大阪 】深井タクシー→「梅田交通第三」に 
【 大阪 】近運局、譲渡譲受1件認可
 
2017年10月14日号−2 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】五輪特別仕様プレートに慎重論/白タクと判別不能、和田・全個協近畿支部長が私見
【 大阪 】マスターズ参加率92.4%/全個協近畿支部、全国平均に 
【 神戸 】渦森台の「乗合タク体験利用」/19日まで、運行スタート
【 神戸 】目立つ労基の立入調査/神戸業界、データ収集目的?
【 京都 】特殊詐欺の被害防止に協力/都タクシーが啓発ボードなど
【 神戸 】神戸・阪神間の運転者証交付、微増 
【 神戸 】兵サセン、空車走行時の喫煙など 
 
2017年10月13日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 神戸 】さようタクシーが貨客混載申請/姫路・西播磨、近畿管内のタク事業者で初
【 京都 】京都市域準特協が書面協議告知
【 大阪 】準特地域の指定基準見直し要望/姫路・西播磨の解除受け兵タ協
【 大阪 】ウーバージャパン社長と会談/日本城・坂本氏、きょう大タ協で会見
【 大阪 】「7月以前の議論は無意味」/大タ協横領事件処理で薬師寺氏
【 大阪 】ウーバータク「ヘイローの二の舞い」/壽タクシー・浦木山社長
【 大阪 】なみはや交通の争議終結/会社側が解決金の分割払い終了
【 大阪 】大阪第一交通の企業内保育所見学
【 神戸 】個タク業界の事業活性化/兵個協が初のUD研修 
【 和歌山 】「子どもサポートタク」紀南でも/白浜第一交通が16日から運行
【 京都 】自交京都、新委員長に吉村氏  
【 東京 】訪日外国人のレンタカー事故/急増で国交省等が防止策
【 大阪 】夜間通行規制で渋滞予測/リニューアル工事の阪神高速
<Topへもどる>
 
 

Copyright(C) 2009 kohtsukai Co.,Ltd All Right Reserved  株式会社 交通界  無断転載禁止