ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2023年2月27日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信

独自性より市場を見た取り組みが重要
業界として解決しなくてはいけない問題はまだまだある
      国際自動車 2トップインタビュー(後編)

 2月13日号の本欄では東京大手4社の一角・国際自動車の西川洋志会長、石井仁社長のツイートップにインタビューし、昨年11月の東京都特別区・武三地区におけるタクシー運賃改定の効果や、その際に発生した迎車回送料金の多重化、大手4社の枠組み等を中心に前編をまとめた。後編となる今回の本欄では流し営業や駅待ち・乗り場入構なども含めた供給体制のあり方、従来の無線グループとアプリ陣営の関係性、「S.RIDE」陣営としての国際自動車の今後、乗務員不足やカーボンニュートラルへの対応など多岐に渡る話題について話を聞いた。

(以下、2月13日号との重複部分=太字)
―アプリ陣営としてのS.RIDEの営業力強化の一環としても国際自動車グループの拡大についてはいかがお考えでしょうか。大手事業者の一部では積極的にフランチャイズ化に向けた呼び込みを行っています。
西川 確かにアプリにせよ、無線にせよタクシーを呼んでも来ないとか、駅の乗り場にいないとか、供給不足については昨今話題になることも多くなっています。その意味でタクシー適正化・活性化特措法の下で増車ができず、また、乗務員も不足している中で自陣営の輸送力強化にはフランチャイズの拡大や自陣営に加わる仲間を増やしていくしかありません。とはいえ、増えれば何でも良いというわけにもいきません。大手4社の場合であればフランチャイズに加える場合にも4社間の取り決めがあり、車両にも車種や車色、その他もろもろ決まっており、チケットや配車される先のお客様に均質なクオリティを提供する義務があり、それらの取り決めが守られているかどうかも確認していく必要がありますし、当グループとしては品質が維持できる範囲でのグループ拡大を志向しています。
石井 昨年10月に就任し、業界外から来た人間として見ても、迎車料金の問題は大騒ぎで、「これはいったいなんだ」というところから始まって、整理していくと、今回の価格設定については乗務社員への待遇改善の原資ということを優先だと考えれば、当グループとして迎車料金を500円にしたことは一番筋の通った判断だったと思っています。
 それに対して違った考え方を持つというのは、これから先の戦略の違いが表面に出てきたものではないかと思います。今後はアプリ配車中心で行こうと考えているから、PFに対して一定の収入を保証できる体制を組む必要があった。PFの運営を一体で考えていく立場の人にとっては今回の迎車料金設定も含めて「正義」なんだと思います。お客様の立場でも「迎車料金+手配料でトータル400円なんだろ」ということなら、「それで良いよ」という人もありますし、領収証が出ないことで、「手間ひま掛かるじゃないか」と腹を立てる人もいるでしょう。
 今後、この手配料方式が大きな流れになるか否かは分かりにくいところですが、PFとしては都内では実質2大陣営になっている中でわれわれとしても流し営業も無視はできませんし、予約配車にしても実質的には当グループしかできていない。予約を受けなくなったグループのお客様からの電話対応にも苦労しています。こうしたお客さまへの対応、営業方針の考え方の違いと考えていくと、大きな塊を作っていくに際しては同じ考え方を持つ方々と一緒にやりませんかということになると思います。
 いま、「タクシー呼んでもなかなか来ないよね」ということが話題になることも多いですが、一方で、タクシー乗り場で長蛇の列を作っているお客さまに対応しないということが、タクシー事業者として許されるのか―ということはあるでしょう。

入構車両不足問題の議論の場を
西川
 公共交通機関としてわたしどももタクシー事業を営んでいるわけですから、われわれにとってのお客さまはアプリのお客さまだけではないんです。一定数が空車で公道を走っている、必要な時に手を挙げれば停まってくれる―いつでもタクシーに乗れるんだという状況を作っておかなければならないと思います。
石井 流し営業に駅などの乗り場での待機、自社無線という従来の営業形態にアプリが加わってその比重を増しています。4社の枠組の中で当グループとしては何とか乗り場にも入ろうと考えていますが、現在、タクシー乗り場での入構車両不足を解消するための話し合いの場が業界として持てないでいます。このままでは、タクシー業界としてお客さまを見ていないということになりかねない。業界全体として解決しなければならないことはまだまだあると思いますし、外から業界がどう見られているかということは気にした方が良いでしょう。独自性の発揮も大事なことではありますが、そういったことを置き去りにしてしまうことはどうかと思います。
―いまのお話を踏まえれば、S.RIDE陣営の今後についてはどのようにお考えでしょうか。規模のメリットをただひたすら追求するということでもないように見えますし、GOとの違いをどう打ち出していくのか、乗り場への入構や自社無線による従来の法人顧客等との兼ね合いなど、さらには他の株主事業者や加盟事業者との顧客共有も含めて、どのようにお考えになっているでしょうか。
西川
 S.RIDEとしてはGOに追いつけ、追い越せでまだまだやらないといけないことがたくさんあるわけです。しかし、それをやっていく環境がいままでは整っていなかったという面があります。これは資金面も含めてですが。われわれにはテレビでCMを放映する資金はありません。だからこそ、タクシー車両のラッピングでS.RIDEの広告宣伝に力も入れているわけです。
とはいえ、GOに対抗できるのは現時点でS.RIDEしかないとわれわれは考えており、力を付けていく必要があります。そのため、S.RIDEも経営収支を健全化して自立できるような環境をわれわれが作ってあげないといけないと考えています。
―S.RIDEの長期安定経営に向けた資本増強等についてはいかがお考えになるでしょうか。
西川
 いまのところないと思っています。

求人アプローチもっと多様に
―運賃改定による増収が乗務員採用や定着に及ぼす影響についてはどのようにご覧になっていますか。また、道路交通法改正により、2種免許取得要件が緩和されましたが、高卒新卒者の採用などはどのようにお考えになりますか。
西川
 タクシー事業者にとって乗務員採用は必要不可欠なことであり、運賃改定があったからということではなく、費用をかけなければならないことは費用をかけてやっていかなければなりません。採用のやり方についても、いままでと同じやり方を続けていて良いのかどうかということは毎年考えていくべきことなんです。これまでとは違うアプローチもやっていかなければとは思っています。
 もう少し具体的なことを言うと、人材紹介会社に多額の紹介料を支払って乗務員募集を行っているという現状があります。この紹介料支出も年々大きく膨らんでおり、このままで良いとは思っていません。一方で、労働市場の現状からすると、これも必要経費みたいなことになっており、大変な出費になっています。
石井 いまは求職者が人材紹介会社に、「どんな仕事がありますか」と問い合わせるという流れになっています。以前は求職者自身が「こんな仕事(職種)がしたい」「こんな会社で働きたい」ということで、各社のホームページなどで募集がないか調べ、自分で複数を比較検討していましたが、現在では「まとまった情報がある」ということで圧倒的に人材紹介会社経由での求職が多くなっています。
西川 自社ホームページの求人募集を見て入社する人は非常に少なくなりましたし、まして新聞に求人広告を載せて人が集められたということはもうなくなっています。どうしても人材紹介会社に頼らざるを得ませんし、当グループでも相当の数、紹介会社と契約していますよ。
石井 働く条件、勤務の条件などを比較するのに一番簡単だということなんでしょう。自分で調べる必要はなく、条件を指定すれば紹介会社から何件も紹介してくれるわけです。われわれにとっても大事なルートなんですが、優先的に紹介を受ける中でコストも上がってきており、頭の痛い問題でもあります。

新卒採用・定着に注力
―高卒新卒者への対応についてはいかがでしょうか。
西川
 いま直ちにとの対応はできていません。将来的にはやるべきことの一つと考えていますが、いま先にやるべきことは大卒新卒者や専門学校卒業者などに、これまでも取り組んできましたが、さらに力を入れるべきだと考えています。高卒新卒者の確保にまで一気に取り組みを拡げるべきか否かについては、もう少し社内での議論が必要です。
―これまでの西川会長のお話では、新卒者を入社させ、一人前の乗務社員に育てることができるのは年間100〜150人くらいということだったと記憶しています。そこのもともとのハードルを上げていくということでしょうか。
西川
 上げていくことは考えないといけないし、加えて新入社員の定着率を上げていくことに力を入れなければなりません。コロナ禍の中で新卒ドライバーの中からの退職者が当グループでも出てきてしまいました。ある意味で、きちんと育てられなかったということでもあります。売上があげられなかったから他業種へという人たちもいましたが、それは止めようがあったはずと考えています。
 コロナの3年間で乗務社員は600人ほど減っており、当然、新卒採用1年分で補充できるものではありません。退職を抑えつつ、新たに入社していただく人を確保し、純増を維持していくことが課題です。
―東京業界では中長期的に見て、kmグループ、日交グループ、統合後の東京無線及びチェッカーキャブの3グループのみが5000両規模を確保できるのではないかと予想されますが、今後のフランチャイズ獲得・拡大競争についてはどのようにお考えになりますか。「考え方を同じくする方々と」というのもよくわかりますが、一方でライバル陣営はグループ拡張にまい進している以上、ある程度はペースを合わせる必要もあるのでは。

「グループ5000両構想」を着実に
西川
 いまでもフランチャイズに入りたいと声をかけていただいている事業者さんもありますし、そういった方々とはしっかり手を結んでいこうと思っています。無理をして引っ張り込まなくてもまずは、経営者の方の考え方がわれわれと同じでないと、やがて足並みが揃わなくなると思うんです。古くから提携関係にある事業者の方々も同じように考えているようで、ある意味で異分子を入れたくないということがあります。
 手を組んで一緒に前に進んでいくためには、われわれのやろうとしていることを理解してくれる人たちと組む必要があると考えています。考え方が一致しないのであれば無理をして手を組む必要はありません。中にはわれわれの方からお声をかけさせていただいている方もいますが、もちろん、「あの方ならわれわれの考え方をご理解いただけ、一緒にやっていけるだろう」という方になりますが。
当グループとしても5000両構想は以前からあり、状況が変わったこともあって5000両で十分かどうかということもありますが、少なくとも5000両構想に向かって着実に進んでいきたいと思っています。
石井 事業運営の仕方として、流し営業、乗り場、無線、アプリというもののバランスについてもどう考えるか。現在の環境変化の中でどうしていくべきか、逆に話はしやすくなったという面もあるでしょう。「今後どのように進みたいとお考えでしょうか? われわれはこのよう考えています」という話ができる。また、一致するかしないかということではなく、どこまで共有できるのか―についてお声がけを待つだけでなく、相手方のお考えを聞かせていただくという意味で、当グループから積極的に動いても良いのではないかと思います。そうした話の中で互いの理解が深まっていけば良いのではないか。
―自動運転化対応よりもより近い時点での目標達成が予想されるカーボンニュートラル(CN)への対応と、kmグループにおける当面の車種戦略等についてお聞かせください。とりわけ、電動化対応についての方針などについてお聞かせください。

CN対応は「当面ハイヤー」で
西川
 当面の対応という点では、タクシーよりもハイヤーだと考えています。EVなどは何両か導入しておく必要があると思っています。現在販売されているEVの航続距離はある程度限られており、ドライバーもそれなりの負担を感じることになるでしょう。インフラが整いきる前にタクシーでEVを大量に導入していいかどうかはためらうところがあります。一方、ハイヤーの方は走行距離そのものはタクシーよりも少ない。そういうところで使っていく方が現時点では現実的だと考えています。そこでEVとして熟成を図った方が良いのではないかと思っています。
石井 EVの場合は充電に要する時間の問題もあり、水素の場合にはさらに充填スポットの数が圧倒的に少ないという問題があります。大量の車両をEVやFCV、水素ガソリン車などに転換していくことは容易なことではありません。ハイヤーについては海外のお客さまの要望として「CN対応車でなければ嫌だ」というケースも増えてきており、われわれとしてもそういう仕事を引き受けられるような準備が必要です。何らかの準備を終えて、品揃えの一つとしてCN対応はできていますという状態に持っていくための時間はそんなにあるわけでもないと思います。

業界の社会貢献、もっと発信を
―最後にこの際言っておきたいことなどありましたら。
石井
 業界素人らしい言い方で言わせていただくと、ハイタク業界がどう世の中に役立っているかということで、きちんと伝えるべきものを伝えるということ、さらにそれは個社の問題としてではなく業界全体として、「われわれはこういう業界です」ということのPRのサポートは報道の方々でけでなく運輸行政の方々にも是非お願いしたい。コロナ禍における患者輸送等についても世間では誰が運んでいるのかについてあまり気にしません。
 国交省の堀内丈太郎・自動車局長にもその話をしたところ、「誰かがやらなきゃいけないことなんだけど、kmさんがやってくれていたの?」という反応でした。われわれがやったということを認めてほしいというんじゃないんです。タクシー業界がこういうことをやっており、一定の社会貢献もしていることをしっかり世の中に伝えてほしいし、それはしかるべき人が伝えていただかないと。でなければ業界のステータスを上げていくというチャンスを失うのではないかという気がしており、そういったことにはご配慮を頂きたいなと思います。
西川 コロナの患者輸送などは好んでやりたがる仕事ではなかったわけです。当グループの社員の方々はエッセンシャルワーカーということだからというだけではなく、会社が請け負ってきた仕事を進んでやってくれたということがあり、そういう意識をわたしはうれしく思いました。陰圧車を作って、手づくりで対応しながらやってきた仕事であり、価値ある仕事として社員たちはそういう自負を持って良い仕事だと思っています。なかなか外に向かって紹介されることもありませんが、報道の皆さんも業界の良い取り組みは積極的に取り上げて下さればと思います。
石井 副業問題についてもそうです。「タクシードライバーも副業で雇用すれば人員が多少は充足するのでは」とおっしゃる方が運輸行政の中にもいらっしゃる。片手間のアルバイトで安全運行を維持できるか?輸送の安全担保について少々、考察が軽いように感じられ、不安に思いました。自社以外でどんな働き方をしているかは自社の責任で管理することはできません。安全が最優先ということは監督官庁においては見失わないでほしいと思いますし、「なんであなた方は副業の人を採用しないの」という感覚はちょっと怖いなと感じています。
 改善基準告示の改正に合わせ年間残業時間をどう管理していこうかとピリピリしている中で、アルバイトを雇ったらどう?―と言われても、われわれは事故を起こすことはできません。
―有り難うございました(1月25日、港区の国際自動車グループ本社で収録)。
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No.944 2月27日号  主な内容
■巻頭人物 
:秋山 利裕氏(チェッカーキャブ無線協組理事長)
■気になる数字
101ブロック
     全国の現行運賃ブロック数。国交省幹部が全タク連常任理事会の
     席上等で、2〜3年ごとの運改サイクル化の方針を示している。
■トピックス 
:国際自動車 2トップインタビュー(後編)
             〜独自性より市場を見た取り組みが重要 
:<Data>関運局1月の原計輸送実績
:個人として師匠に恩返しするだけ
             〜関西中央グループ副代表 山根 成尊氏
:国との補助併用により「最大90万円」
             〜大タ協理事会で大阪府関係者が説明
:タクシーは8人が表彰の栄誉に
             〜22年度「近運局自動車関係功労者表彰式」
:近畿運輸局に9項目の要請
             〜近畿・大阪交運労協ハイタク部会 地域指定基準の見直しなど
:<シリーズ> 2023春闘―産別・労組はいま 
             〜自交総連東京地連
:<シリーズ> 2023春闘―産別・労組はいま 
             〜中労協
■東西往来
:神職招き厳かな祈願で出発式 / 引き続き、たゆまぬ向上心を
■この人この言葉
:掛川 正一氏 / 平澤 芳恵氏 / 大沼 仁洪氏 / 藤井 浩一氏
シャッターチャンス
:東タク協の屋台骨が突然の逝去 / 何故マスク着用推奨から除外?
:タクシー不在の乗り場に対応を / 電子割引券で妊産婦補助の実験
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速さ+確かさ
交通界速報(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

交通界速報 関東版
道路運送法の一部見直し含め提案
         規制緩和、福祉輸送限定の1種解禁など
                  ラストワンマイル検討会で河崎、吉田両氏

【東京】国交省が20日に開催した「ラストワンマイル・モビリティ/自動車DX・GXに関する検討会」(座長=山内弘隆・一橋大学名誉教授)の会合ではNPО法人全国移動サービスネットワーク副理事長の河崎民子委員、福島大学経済経営学類准教授の吉田樹委員から意見書が提出され、両委員は会議内でも同意見書に沿って意見を述べたとされている。河崎氏の意見書では道路運送法の目的を改め「地域が自らデザインする地域の交通」を打ちだすほか、タクシー全般の規制緩和も求め、パートなどドライバーの勤務体系弾力化、多様な運賃の設定容易化、ケアに係る時間の運賃への参入なども求めている。吉田氏の意見書では「くらしの足」の課題を緩和していくためには行政、交通事業者、NPО法人、自分の運転で家族等の送迎を行う人―がそれぞれの「守備範囲」を少し拡げ合い、「のりしろ」を作ることが必要などと主張している。
 河崎氏は基本的な考え方として道運法1条の「目的」を改めるべきとし、条文中に「地域が自らデザインする地域の交通を基礎とし、@人口低密度の自治体においては新たな運営体制(財源・運営組織・運行組織)を作る支援を行う」を挿入すること等を主張。規制緩和については、ドライバーの勤務体系弾力化(パート、オンデマンド等)のほか、多様な運賃の設定容易化などを訴え、流し・駅待ちなどが減少しアプリ配車が普及していることを踏まえ不特定の客以外は思い切った弾力化を主張した。地方部や混雑時間帯などでの道運法4条等ぶら下がり許可に類する自家用車の利用を可能とすることや過疎地などを想定した最低車両数の緩和(1両から可能化)、ケアに係る時間(乗降介助、車いすやシルバーカー積み込みなど)を運賃に参入することなども提案している。福祉輸送の分野ではドライバーの2種免許取得を緩和し、特定の利用者を対象と限定する場合などは1種免許で可能とすること、自家用有償旅客運送の運送主体をNPО法人以外にも拡大することなどを提案した。また、運営協議会ついては構成員を整理すべきだとし、地域公共交通会議やその他協議会のメンバーは地元事業者に限り、タクシー協会や労働組合は加える必要がないとしている。
 吉田氏は移動に関する諸課題について、@自家用車の運転可否による活動機会の格差A移動ニーズの小口化と多様化B担い手不足の顕著化〜需要回復の不確実性―を指摘。「くらしの足」の課題を緩和していくためには、各プレイヤーの「守備範囲」を少し拡げ合う(=「のりしろ」を作る)ことが必要だと主張する。その上で、「豊かなのりしろ」を作るために、「交通空白」の意味を考える必要があるとし、流し営業主体の地域と呼出営業主体の地域で同一の事業規制・枠組みであることの不合理を指摘し、アプリの高度化を視野に入れた地域性に配慮した枠組みと、それに合わせた営業区域の統合や「隣接地区」の柔軟化も提唱した。
〔2月25日号関東版掲載〕  <Topへもどる>

2023年2月25日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】22年度補正・23年度予算要望調査/関運局 20日から開始
【 東京 】29社の結束確認/チェッカーG代表者会議
【 横浜 】需要を奪われないか見極め必要/神タ協横浜支部理事会
【 横浜 】関運局管内運改要請状況まとめ
【 札幌 】函館A地区「運改が必要」/北運局が要否判定結果を公表
【 新潟 】富山地区運改要否判定へ/北信局、22日に公表
【 横浜 】3年ぶり37人が受講 神タ協/観光タクシードライバー認定研修
【 横浜 】新規講習にUD研修導入決定/4月から 神タクセン理事会
【 東京 】春闘統一要求書案を決議/自交総連東京地連中央委
【 東京 】神主招き厳かに出発祈願祭/栄泉交通が日交G入り出発式
【 東京 】国光自動車も出発式
【 東京 】車内広告番組に加藤浩次氏 MoT
【 東京 】生前使用のデスクもそのままに…
【 横浜 】関東運輸局 譲渡譲受認可
 
2023年2月22日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】5月下旬には中間とりまとめへ/タクシーには「供給輸送力低下」を指摘/ラストワンマイル・モビリティ等の検討会
【 東京 】特区・武三は日車営収35.6%増/東タク協 1月度原計輸送実績
【 東京 】トヨタ JPNタクのリコール届出
【 名古屋 】尾張三河・岐阜地区の新運賃/中運局 17日に公示
【 横浜 】埼玉県A地区要否判定へ/約1カ月で7割を突破
【 東京 】こちらは日車営収22.3%増/東タク協12月全車輸送実績
【 名古屋 】31者中19者で法令違反を確認/中運局タクシー集中監査結果
【 札幌 】北見AB、函館B 運改申請開始
【 さいたま 】故門井・専務理事 通夜告別式
【 東京 】労働条件改善に向けて省庁要請/ハイタクF、3・10総決起集会
【 東京 】組合活動問われる/春闘に東京交運労協が23春闘決起集会
【 東京 】脳ドック健診費用の一部負担も/中労協・栗山議長
 
2023年2月22日号-2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】省令・通達レベルで行政対応柔軟に/「現行規制が実情に即していない」/国交省 森・旅客課長の趣旨説明
【 東京 】仕入手数料徴収案など承認/免税組合員から 東個協理事会
【 横浜 】4月から健康教育無料出張サービス/神タ協 神奈川産保講演聞く
 
2023年2月17日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】現場の声拾い上げ、必要なら/自治体、業界から具体的な要望ない/営業区域見直しに慎重姿勢/関運局会見
【 横浜 】茨城地区は原計事業者選定中/関東管内の運改要請状況
【 横浜 】21条許可の延長「不可能でない」/豊島区のmobi運行で関運局
【 横浜 】政府のマスク着用見直し方針/タク乗務員・乗客は?
【 横浜 】管内15地区、揃って増収/関運局 1月の原計輸送実績
【 横浜 】コロナ臨時休車4908両/関東管内 復活は7718両に
【 東京 】大和自交 第3四半期連結決算
】トヨタ・いすゞ・日野/バス自動化で連携強化
2023年2月17日号-2 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】第2の運改への期待と懸念/新任運転者講習にUD研修組込み/「タクシーにしかできないサービスを」と伊藤会長/神タ協役員会
【 横浜 】CNにはHV車普及が最良の選択/トヨタ 粥川・Pリーダー
【 東京 】20日に設置、初会合を開く/ラストワンマイルDXGX検討会
【 東京 】前年上回る改善状況続く/全タク連 19年対比の営収推移
【 東京 】3カ月連続で2桁減にとどまる/多摩地区の運転者登録1月分
【 東京 】東タク協 門井・専務理事死去/通夜20日、告別式21日
【 東京 】関運局120人に認可書を交付/全個協関東支部事業講習会後に
【 横浜 】ラーメンとタクで地域活性化/藤沢で 小田急G・江ノ島電鉄
【 東京 】グリーン新宿労組を加盟承認/私鉄総連中央委
【 東京 】「住宅手当」創設を要求/23春闘でシンセツタクシー労組
【 東京 】ドライブチャート契約5万両突破/MoT 10%のリスク運転を軽減
】トヨタ・いすゞ・日野/バス自動化で連携強化
2023年2月15日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「協議制運賃制度」をタクシーに創設/地域公共交通利便性向上事業拡充が目的/地域公共交通活性化再生法等を閣議決定
【 東京 】候補だったMoTと東タク協/自交東京・春闘宣伝行動
【 東京 】大都市でmobi導入の必要なし/東タク協 「葉の交通検討会」で
【 東京 】3月13日から適用開始/政府 マスク着用の考え方見直し
【 福岡 】第3四半期は減収増益/第一交通産業 連結決算発表
【 東京 】アプリ専用車をパート乗務員で/MoT ハロートーキョーと協業
【 東京 】「労組の真価」を問う春闘に/全自交関東・東京地連が討論集会
【 東京 】春闘要求などで意見交換も/日交G連絡協幹事会
【 福岡 】福岡A鹿児島A両地区「運改必要」/九運局 運改要否判定結果
【 那覇 】離島地区運改要否判定へ
【 那覇 】沖縄本島地区運改申請開始/内閣府沖総局が公表
【 東京 】日交G入り祝い出発式/毎日タク 15日から本格稼働
【 東京 】東タクセン中国語レッスン
【 東京 】優勝は三鷹支部、個人は新堀さん/日交労 卓球大会
【 横浜 】3年ぶりボウリング大会開催へ/全県ハイタク連絡会議と神タ協
【 大阪 】3月1日に設立パーティー/「アップデートおおさか」
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速さ+確かさ
交通界速報(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

交通界速報 関西版

「経営委提案」はアプリ連携必須
              大タ協 アプリPF4社招き説明会

【大阪】大タ協(坂本栄二会長)の経営委員会(山根成尊委員長)は22日、大阪市中央区のシティプラザ大阪で配車アプリプラットフォーマー4社を招き、「タクシー配車アプリ合同説明会」を開催した。協会非加盟事業者も「大阪のタクシー問題を考える会」(世話人=古知愛一郎・梅田交通グループ代表、山根成尊・珊瑚タクシーグループ代表)を介し招待した。牛島憲人副会長は乗務員不足に対応するため、経営委では、@運賃改定の実施A遠割の是正B市場の拡大Cアプリの効果的な活用D需要の予測―の「5つの対策を提言している」としており、これらの施策に「PFとの連携が必要不可欠」と説明した。
 坂本会長は、PF間に「適正な競争」と事業への寄与を求めるとともに、「利用者あってのわれわれの事業。利用者利便をいかに高めていくかが使命ということを決して忘れてはならない」とした。
 DiDiモビリティジャパンは、@オープンで公平なプラットフォームA事業者の環境に柔軟に対応B違法ライドシェア反対を理念に、「複数アプリの導入で売上は向上」「プラットフォームの競争がタクシー市場の活性化につながる」「複数の営業方法確保によるリスクヘッジ」を訴え、中国で4億人のユーザー登録を持ちインバウンド復活で優位性があるほか、「違約金縛りなし」「優遇手数料」など導入しやすい契約条件をアピールした。
 次にウーバージャパンは、世界71カ国1万都市以上で利用され、50言語に対応できる世界最大のモビリティアプリをアピール、日本では「違法ライドシェア反対」「日本の商習慣を尊重」「パートナーとの信頼構築」「現場第一主義」の企業理念を訴え、最近の状況などを紹介した。
 S.RIDEは東京業界でラッピング車両数が6300両以上で東京で、モビリティテクノロジーズ(MoT)と2強体制を構築しているとアピール。アプリを巡るあるべき業界構図は、「タクシー会社がアプリを自由に選択」「健全な競争環境での切磋琢磨したサービス品質の争い」ができることとし、「タクシー事業者が主たる株主で経営の決定権を持つ」という特性などを強調した。
 MoTは、「GOビジネス」のPRをしたほか、東京業界の動きで大阪等でも懸念される配車手数料、アプリ手配料などについて説明したほか、4月から全国700両でスタートするEVタクシープロジェクトについても紹介した。
〔2月25日号関西版掲載〕 <Topへもどる>

2023年2月25日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 神戸 】「運賃ブロック統合半減」今後検討へ/兵タ協理事会で吉川会長
【 大阪 】適正化事業負担金の見直しも/大タクセン 登録・適正化諮問委
【 大阪 】大阪市域は前年比22.9%増/大タ協 1月の輸送実績
【 京都 】23春闘統一要求などを協議/自交総連京都地連 執行委員会
【 京都 】「タクシーフェア」の内容検討/京タ協が未来創造会議開く
【 和歌山 】たった5日で7割突破/和歌山・橋本地区の運賃改定
【 神戸 】新たに4地域で公募開始/「支援制度」を活用 神戸市
【 大阪 】事業計画案を審議、一部修正/大タ協が労務委員会を開く
【 大阪 】「個人的に師匠を支えたいだけ」/関中G・山根副代表
【 京都 】EVタクシー等をテレビでPR/都タクG 筒井代表
【 京都 】理解進まぬインボイスの普及/「発信続ける」全京・家段理事長
【 京都 】更新研修を27人が受講/全個協近畿&京都運局
【 大阪 】K.T(東京)が大阪進出
【 京都 】アオイグループが新たに登録/京都観光モラル推進事業者
【 大阪 】ホワイト財団のサイトに掲載/東京・日交の求人情報
【 京都 】今年も「ねこタクシー」運行/エムケイ 3月22日まで
【 大阪 】ANAなど4社を選定/大阪・関西万博の「空飛ぶクルマ」
【 大阪 】大阪マラソンで交通規制
 
2023年2月25日号-2 関西版 ニュースヘッドライン
【 京都 】京都でも5・5遠割が終焉へ?/「同一地域同一運賃」の実現なるか
【 大阪 】5・5遠割修正申請も提出/壽タクシー・浦木山社長
【 大阪 】大タ協非加盟事業者も申請/5・5遠割→9・1修正申請
【 京都 】専門委員会は基本「書面開催」/京タ協「3月は行事が目白押し」
【 京都 】「最後の京聯グループ」/日本交通が京都タクシーを吸収
【 大阪 】新路線は「ゴールドライン」/東京大阪バス「新大阪線」開設
【 京都 】関西タク社長に名護氏
 
2023年2月22号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大タ協新体制を正式承認/牛島副会長、山根、三野の両専門委員長
【 大阪 】大タ協、副会長の担当を変更
【 大阪 】大阪の最終要請率は87.39%に/大運支局が追加発表
【 大阪 】国との補助併用で「最大90万」/大阪府がUD補助制度を拡充
【 奈良 】ハロワ求人票対策など検討提案/奈タ協労務委 事業計画案を審議
【 大阪 】大阪労働局に要請活動/大阪交運労協ハイタク部会
【 大阪 】兵タ協 田村・経営委員長らを表彰/近運局 自動車関係功労者表彰
【 大阪 】優良個人タクシー19氏を表彰/22年度 大運支局長表彰
【 大阪 】特例新規許可+譲渡譲受認可/近運局 個タク28氏に
【 神戸 】兵タ協 神戸・阪神間支部/運営・経営・労務委員会を開く
【 神戸 】加入促進の規約改正/兵協が理事会で了承
【 神戸 】要請率74.73%でフィニッシュ/神戸・阪神間地区 運改
【 神戸 】営業終了のローヤルタクシー/浜の宮タクシーへ営業譲渡
【 京都 】都G、ヤサカGも出展/「転職博・京都」が25日開催
【 京都 】石清水八幡宮駅前に開設/エムケイ 6カ所目の専用乗り場
【 京都 】「京都猫づくし観光」を企画/マツシマモビリティサービス
 
2023年2月22日号-2 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】「食える賃金保障させる春闘」に/自交総連関西・大阪地連が中央委で確認
【 大阪 】バーティポートの確保を公表/そらとぶタクシー 大阪市、堺市にも
【 大阪 】木原・大阪労働局長が講演/大商運輸部会が第5回部会
 
2023年2月17日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】48万回の応答目標達成へ/大阪タクシー無線の呼び出し電話
【 東京 】前年上回る改善状況続く/全タク連 19年対比の営収推移
【 大阪 】「オンデマンドと言えば不誠実」?/東宝・日本城G 坂本代表が指摘
【 神戸 】「初乗り短縮」は士気低下に/荒井タクシー・信原社長が見解
【 神戸 】「タクシーの日」記念事業、新年度も/兵タ協東播支部が予算総会
【 大阪 】大タ協・交安委、正副委員長交代
【 大阪 】トラブルなく平穏に/北新地 合同街頭指導
【 大阪 】赤穂市に「地域連携サポートプラン」/近運局 21日に提案書交付
【 大阪 】弁天町駅の待機場 3分の1に/交運労協ハイタク部会に説明
【 大阪 】タクシーは田村氏ら8人/近運局 自動車関係功労者表彰式
【 奈良 】妊産婦にタクシーの割引チケット/奈良市が実証実験 3社協力
【 大阪 】4社参加でアプリ合同説明会/大タ協が22日に開催
【 奈良 】新年度の委員会事業など了承/奈タ協交通環境委
【 大阪 】60周年の記念品など検討/全大個協組総務委
【 大阪ほか 】日交G関西 今年も「お花見タク」
【 京都・奈良 】月ケ瀬梅渓まつりの相乗り定額タク/加茂タクシーが3月3日まで
【 大津 】特殊詐欺の容疑者検挙に協力/近江タクシーに感謝状
【 京都 】京都の「サクラ」がネット記事に/都タクGなど 日産と連携
【 神戸 】デンソーテン等に委員会特別賞/日本オープンイノベーション大賞
【 大阪 】自動車会議所が人権研修会 3月1日
 
2023年2月15日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「協議制運賃制度」をタクシーに創設/地域公共交通活性化再生法等を閣議決定
【 京都 】タクシーはマスク着用推奨対象外に/京タ協 国交省通達を周知
【 神戸 】B地域は交付数2000件切る/兵タ協 サービスセンター委
【 京都 】委員長代行に長瀬・副委員長/京タ協 交通委員会の会合開く
【 大阪 】「乗務員は会社の資源であり資産」/全自交関西 春闘討論集会
【 大阪 】交通労連関西地総が春闘研修会/ハイタク部会は拡大幹事会
【 大阪 】近畿運輸局に要請活動/近畿・大阪交運労協ハイタク部会
【 大津 】5地域合同で3月27日に/滋賀県下の準特協を開催
【 大阪 】アンドンと定款の変更が議題/交友会 3月6日に臨時総会
【 大阪 】最終的に要請率は87%を超える/大阪運改、壽タクシーが追随
【 大阪 】中古クレピコを値下げ/全大個協組 事業委員会
【 大阪 】フリー含め64人が受講/個人タクシー更新研修会
【 大阪 】優良個タク表彰者名簿を公表
【 京都 】プロバスケチームのスポンサーに/ブロンズパートナー・キャビック
【 京都 】チーズテリーヌ専門店が話題/運営会社はエコロ21
【 大阪 】3月1日に設立パーティー/「アップデートおおさか」
【 京都 】「京都市シェイクアウト訓練」
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